ソローヒルの庭で、一番最初に咲いたク
ロッカス。
今咲いていてる花
菜の花、和水仙、ラッパスイセン、椿、房咲き水仙、蕗、ジンチョウゲ、桜、山吹、
とさみず
き、レンギョウ、雪柳、アゼリア(宮沢賢治が同人誌のタイトルに使った花) アセビ
そのほかた
くさんのふくらんだ芽がいとおしい。たとえば、ライラックや白木蓮。
今咲いている野の花
スミレ、きらんそう、ひめおどりこそう、かきど
おし、たんぽぽ、ほとけのざ、たつなみそう、おおいぬのふぐりーーこの中でご存じでない花はありますか。『出会いたいの野花たち』(本たちへ)に載っています。 写真下
はぺんぺんぐさ。
ソローヒルから
3月中は菜の花とレンギョウ
で真っ黄色の我が庭。
冬の真っ茶色の庭があっという間に緑色に塗り替えられました。その下地に、とりどりの花が明るい色で彩ります。まずは主に秋植の球根類。
ムスカリ、チューリップ、水仙、花ニラ、ヒヤシンス、それぞれ何色かわかりますか?
木の花は、まず、満開のソメイヨシノ、ユキヤナギ、ぼけ、白木蓮、そのうちにもっこうばら、
ライラック。昨年よりも今年、今年よりも来年、と、子供のように成長していく木は私の家族と同じです。私の手塩にかけた愛しい子供たち。
ようやく庭巡りが出来るように、通路が出来ました。砂利道です。
名付けて、エド川、エド湖、これは枯山水です。桜小路、卯の花小路
があります。ロージーガーデンのバラたちは今年はとても元気で、つやつやした葉を沢山つけています。タチアオイも大きな群生になるでしょう。これからは庭
にいる時間がとても長くなりそう。
田んぼには水が張られるようになり、鏡田になっています。朝日や夕日にきらきら光るその様は、これぞ桃源郷。けれどもこの後に、大変な労働が待っているの
です。それを見ているだけの私はとても後ろめたいのですが。
「輝く瞳はオオイヌノフグリ」
春の野がまぶしいのは、太陽が輝いているせいばかりではない。あちらこちらで、美しい瞳が光っているからだ。透き通った瑠璃色のつぶらな瞳が、瞬きもせ
ずに大きく見開いている。私の足元では二つか四つ。向こうの方では無数に。
その目はオオイヌノフグリという名の花である。四枚の花弁についている筋は、さしずめ目の水晶体のそれ。真ん中の白地に黄色の部分は瞳孔かしら。と譬えな
くても、花はじっと私を見つめているから、それは目以外のなにものとも思われない。私も花を見つめ返すと、まるでにらめっこのよう。 そうしていると、
「あなたの目は暗いわ。何かに悩んでいるのでしょう?」と花に問われたような気がした。心の中を見透かされて、私はあわてて花から目を逸
らす。あの人への憎しみ、この人への疑い、自分自身への怒り……。私は何とまあ、くだらないことで心を悩ませているのだろう。心の中にこの様なものがな
く、すっきりとしていれば、オオイヌノフグリのように、私も澄んだ目をもてるに違いない。「目は心の窓」というでしょう。
邪念を捨てようと決心して花を見返した時、そ
よ風が吹いてきて花の群れが揺れた。花たちが一斉に目をしばたいたように見えた。「それがいいわ」、と喜ん
でくれたのだ。これからは、オオイヌノフグリとしっかりと目を合わ
せられるように生きたいものだ。
オオイヌノフグリは、陽が陰ると花びらを閉じて休む。そのように、私も時には心を閉じて、その内側をじっくりと〃心の目〃でもって見つめてみよう。する
と、目には見えなかったものが見えてくるかもしれない。
レンギョウの黄色が何もない
庭を華やかにする。