今年は暖冬らしい。昨年は10月のうちに薪ストーブを焚いたのだけ
れど、今年は11月に入ってもまだ焚いていない。けれどもエドは、薪を集めるのに大忙し。薪小屋には昨年に集めた薪が満杯なのだけれど、それでは足りなく
なるかもしれないし、生では燃え難いから今から集めて乾燥させなければならないのだ。
原油が高い、石油もガスも高い。そのうち資源は枯渇。文明に頼らずに自分で火を起こし、暖を作り出すことは、手間はかかるけれどとてもシンプルなことなの
だ。と文化の日に思った。
今年は忙しい(時間的というよりも為すべきことがたくさんあるという意味で)月日を過ごしてきたけれど、やっと落ち着いてソローヒルにいることができるの
は嬉しい。
カーテンやクッションカバーやラグなどを冬用に変えた。
もっぱらワープロやコンピューターに向かう仕事に没頭している。来年はまた新作が一点出版されるでしょう。
けれども周囲には、刻々とその営みを進め、形態や状態を変えている動植物がいる。私の世話を待っているものもいるでしょう。さあ、外に出で、彼らと一緒に
冬への準備だ
ソロー
ヒル・ガーデンがテレビに登場しました。
9月にNHKテレビで 再放送を含めて5回放映されました。
「素敵にガーデニング・ライフ」
詳しくはNHKのホームページをご覧下さい。
http://www.nhk.or.jp/garden/
http://www.nhk.or.jp/garden/program/prg_129_a.html
とそれに続くダイアリーもご覧下さい。
皆さんに観ていただき、ご感想も寄せられました。ありがとうございました。
庭も生き物、命が続く限り終わることはなく、変化もします。庭を大切に思うことは自然環境と、その中に生きる人間や生物を愛しむこと。そんなメッセージを
お届けできたなら幸いです。
11月の野の花
「オオケタデは堂々と」
荒れ地や野原に、一メートル以上の高さでぬ
うっと立っている大毛蓼に出会うのは、ドライブをしている時など、たいてい突然である。どきっ、とするようなショッキング・ピンクの色、十センチの長さも
ある太い花穂が、人を招く手のように垂れ下がり、風にゆらゆら揺れていると、思わずそちらに引き寄せられる。なにか狐にだまされるような気分にもなるのだ
が、その力強さに、いつの間にか魅了されている。
インドや中国あたりが原産というから、やはり
大陸的なのだ。生まれた環境というものは、けっこうその性格に影響するのは、植物でも人間でも同じなのかもしれない。幼い頃から小心な私は、こんな立派な
大毛蓼はとてもおままごとには使えず、同じタデ科でもあの小さな犬蓼、別名赤まんまを刻んでご飯にするのがやっとだった。 それにしても同じ家族(科)な
のに、大毛蓼と犬蓼はその見かけはずいぶん違うものだ。大毛蓼は派手で堂々としている。犬蓼は地味につつましく、身を寄せ合って咲いている。私の家族でい
えば、前者の姉と後者の私自身のようだ。二つを合わせて二で割ればいいのに、と親はよく言っていたが。
赤まんまから連想すると、毎日食べているご
飯、すなわち稲科の米は、属する科こそ違え、花穂の形は大毛蓼とそっくりだ。米はやはりインドや中国でもよく食べられる。と、生まれた国から日本にやって
きた、二つの植物の道筋に、しばし思いを馳せてみる。
そうだ、消極的な私だが、もう少し自信を出し
て、大毛蓼のように、堂々とよその地にでも根づくくらいの努力をしてみようか。この花を見ていたら、こんな勇気が湧いてきた。
このページは、新しく作った
「ソローヒル・ガーデン」のホームページ
http://solohillgarden.com/
にも掲載しています。
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