ベジ・アイルの野菜 たち
2009 冬から春へ (ソローヒルガーデンと同文です)
© Edward Levinson
基本的には初冬と同じ野菜たち。未だに延々と取れ続けている。キャベツ、しゅんぎく、
ホウレンソウ、ブロッコリー、椎茸、ワケギ、大根、ニンジン、菜の花、サラダ菜などが今時の収穫物。
サヤインゲンが伸びて支柱を立てた。サラ
ダ菜も何種類か、葉が伸びている。
今ちまたでは「ベビーリーフ」と言って若
くて小さい葉を食べるのがはやっているとか。私たちも毎食、小さな葉を摘んで食べている。
ブロッコリーの頭はしだいになくなり、脇
芽が出始めている。花にする分を残して
早々と食べる。そうしないと黄色く芽吹い
てしまうから。代わりに春キャベツの頭が大きくなっている。
芽吹くと言えば、フキノトウやノビルが出
始めている。フキノトウは、天ぷらや味噌汁の具にするけれど、おそばやうどんの薬味として、細かく刻んでネギの代わりにするのもおつな味だ。
大根はとても辛く、ニンジンはセリの香り
と明るい橙色がきれい。
主役の顔
レモン
私の地域では初冬からレモンが採れる。キ
ンカンやゆず、ミカンなどの柑橘類はもちろんのことだが、レモンが木から直接採れるのは特別なことのようでうれしいものだ。
レモンと言ってすぐに思い出すのは、「智
恵子抄」や梶井基次郎の「檸檬」かもしれない。私には、喫茶店の吉祥寺「檸檬」と、お茶の水の「レモン」だ。それとアメリカのfolk
song「レモンツリー」。
木から直接レモンを取った最初の体験は、
1972年に始めて行った外国、台湾の台南市でのこと。知り合いの医者を訪ねて滞在したときのことだった。
今、わが家にはレモンの木が3本ある。ま
だ小さいけれど、いつかたくさんの実が光り輝く日を待つ。
今頃の飲み物は、いつものようにレモンを
搾り、蜂蜜で甘みをつけたハニー・レモン。
ショウガおろしを加えると体が温まる。サ
ラダドレッシングにもよく使う。
12月
© Edward Levinson
野菜花壇の根のものが勢いがいい。大根、ニンジン、蕪は毎日収穫。葉物は菜の花、こま
つな、ホウレンソウ、レタス、春菊、ワケギ。球はキャベツとブロッコリー。今成育中のニンニク、エンドウ、タマネギも芽をどんどん伸ばしている。といって
も量はどれもほんの少し。それでも
十分だ。
実ものではキンカンが今年も鈴なり。ビワ
の花も満開だから、実がたくさん付くでしょう。ミカンは今年ようやく2個生った。これからユズやレモンがいつかは実になるでしょう。早く実になれ柑橘類!
エドが英字新聞の興味深い記事を見つけて
くれた。
「牛や豚のゲップやおならからメタンガス
が発生する。地球温暖化を促進するから肉食を減らそう」とオランダの家畜業界で問題視されているという。掲載の表によると、CO2排出量は、牛肉生産工程
でがトップで、ずらりと食肉や乳製品の生産が続き、麦製品や野菜はごくわずかだ。このことはずいぶん前から言われていて、私の『マザーアース・キッチン』
(90年)やその文庫版『野菜いっぱい大地の食卓』などに書いてきた。笑い話みたいだが、ようやくこの課題が真剣に取り上げられるようになるのか。日本で
もメタンガスは燃料に使われたりしている。
ビーフよりビーンを食べましょう。
冬野菜の玄米雑炊
1.にんにくとにんじんを薄切り、だいこ
んを千切り、しめじを小房に分け短く切る。ごま油少々で炒める。油が回ったら、水をひたひたに入れて煮る。
2.さといもとさつまいもの皮を剥いて一
口大に切り、1に加え、水またはだしを増やして煮る。
3.玄米ご飯を加える。
4.白菜と春菊を小さく切って加える。
5.全体が柔らかくなったら調味をする。
6.いただく時にゆずの汁と皮、葱のみじ
ん切りを添えていただく。
・しょうがはみじん切りにする。
© Edward Levinson
11月